自社開催セミナー成功のためのノウハウ【後編】

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~成功へのタイムスケジュール~

「なぜセミナーを開催するのか?」「どんな成果を得たいのか?」──目的や課題を徹底的に分析・確認して立案した、「自社開催セミナー」の企画。次はいよいよ、具体的な準備段階です。十分な準備期間を確保し、詳細なスケジューリングのもとで、確実に進行状況をチェックしながら本番に臨みましょう。

←自社開催セミナー成功のためのノウハウ【前編】はコチラ!


まずは「5W1H」で整理する

「自社開催セミナー」では、詳細なスケジュールを立てる前に、もう一度確認しておきたい「5W1H」があります。この「5W1H」が明確であれば、運営に関する迷いやブレは生じにくく、自信をもって準備を進められます。

目的の「Why」

「なぜセミナーを開催するのか?」「どんな成果を得たいのか?」という「自社開催セミナー」の意義そのものです。メンバー間でここを共有できていれば、各自の役割認識が十分に認識され、モチベーションも高く維持できますし、内容やツール・現地対応など細かな点でも、柔軟なアイデアが出やすくなります。

(目的例)
・新規顧客の開拓のためのセミナー
・導入検討中の方へのセミナー
・既存のお客さまへのフォローセミナー
・代理店やパートナー向けのセミナー

ターゲットの「Who

「誰に伝えたいのか?」というターゲットのイメージは重要です。「〇〇業界の人事担当者」という漠然としたものではなく、「〇歳前後で役職は△△、◇◇や□□の課題を抱えていて、××したいと考えている」といった具体的なイメージをいくつか設定することで、トークスクリプトにも幅を設けましょう。

 (ターゲット例)
 ・データ管理に課題を持っている
 ・リード獲得がメインミッションのマーケティング担当者
 ・内定者フォローに不安を抱えている現場責任者

開催時期の「When

ターゲットイメージをもとに、課題に対する関心が高まりやすい時期、セミナーに参加しやすい時期や曜日・時間帯などを入念に分析し、開催日程を決めます。

開催場所の「Where

場所の選定はセミナー成功の重要なファクターです。社外で行う場合は、最寄り駅からの距離、駐車環境、階数やエレベータの有無、広さやテーブルセッティング、音響設備などを入念に確認した上で、セミナー開催予算と照らし合わせながら決定します。

少人数であれば、自社オフィスでの開催も一考です。社内の雰囲気も感じていただけますし、タイミングが合えば、営業担当者やサポート担当者が挨拶することもできます。

セミナー内容の「What

ターゲットイメージや会場設備を踏まえた上で、「何を伝えるのか」「どのように伝えるのか」を自問自答しながら、セミナー内容を組み立てていきます。全体のシナリオを描くように内容をつくることが大切です。講義型・体感型・参加型など、参加者の興味を高め、理解を深める進行形式についても、創意工夫が求められます。

フォローも含めた「How

参加者フォローは、開催前・当日・開催後の3つの側面からきめ細かに行います。セミナー内容だけでなく、こうしたフォロー面で自社のカラーをアピールでき、「こういう会社とつきあいたい」という思いを喚起するなど、副次的なメリットが生まれます。

開催準備は100日前から

開催日が決定したら、100日間(約3カ月間)の余裕をもち、セミナー集客に取り組むことが大切です。今や企業主催のセミナーは乱立状態にあります。その中で、他社開催セミナーと差別化するためには、コンセプトはもちろんターゲット、プロセス、ツール、アフターフォローに至るまで、徹底した事前分析に基づく準備と実行が必要です。

またターゲットアプローチを深める上で、社内の営業部門との連携も不可欠です。セミナーは量より質。自社でセミナーを開催する意義を振り返り、真の成果に結びつく取り組みを進めましょう。

セミナー成功の一番のカギは、周知活動集客です。タイミングを逃さず適切な周知活動を行い、確実に集客につなげることが重要になります。

◆3カ月前には、セミナー内容を決定し、集客目標値を設定する。

◆2カ月半前には、セミナー周知活動をスタートする。

という基準のもと、項目ごとに詳細な計画を立てましょう。

電話による直接コンタクトで集客を増やす

自社のデータベースを活用したメール配信やDM、また会社の公式サイトやセミナー告知サイト、SNSで告知している企業が多いのではないでしょうか。その際は、興味を喚起するタイトルやメール本文の工夫を心がけましょう。

また、直接の声かけは有効な方法です。営業部門と連携して既存顧客にチラシなどを渡しながら、声かけをしてもらいます。

もちろん、リストをもとに新たな企業へ電話で呼びかける方法は効果的です。メンバーで手分けして架電しても良いですが、日々の業務と並行しながら行うにはマンパワーが足りません。案内や対応に個人差が生じやすく、架電状況の把握や追跡も大変です。そこでおすすめするのが「電話のプロ」、つまりアポイント代行会社の活用です。

参考までにセミナー開催日までの100日間、アポイント代行会社がどのような動きをするのか、チャートにまとめてみました。

もちろんアポイント代行会社も、さまざまです。ビジネスパートナーとして安心してつきあえる会社を選ぶため、以下のポイントをご紹介します。

【良いアポイント代行会社 7つのポイント】

①明確な実績がある。

②成果の「質」が高い。(アポイント内容、キーマン接触率など)

③依頼内容(数値目標など)を的確に把握している。

④担当者の対応が迅速で的確。(スケジュール作成や諸連絡など)

⑤コールの進捗状況と内容をタイムリーにフィードバックしてくれる。

⑥コール以降のフォローに対する意識が高い。

⑦一連のプロセスにおいて、細やかな気くばりや提案ができる。

言い換えるなら、社外の営業パートナーとして信頼できる企業かどうかを、しっかりと見定めることです。営業力のあるレベルの高いアポイント代行会社であれば、電話による集客はそちらに任せ、メンバーはセミナー当日までの煩雑な準備作業に専念でき、万全の体制で臨むことができます。良いアポイント代行会社との連携で、高いコストパフォーマンスが実現できるのです。

セミナー本番 数日前の準備

お飲み物 少し多めに準備。冷たいドリンクは事前に冷やしておきます。

配布資料 資料やノベルティは事前に用意し、クリアファイルや封筒に入れるなど
      持ち帰りやすい準備をしておきます。

会場案内 参加者が入口や通路で迷わないよう、「〇〇セミナー 受け付けはこちら」 
      「お手洗いはこちら」など、案内の張り紙を用意しましょう。

会場設営 参加者がセミナーに集中できる快適な会場づくりが大切です。
      テーブルや椅子の配置や空調、お手洗いや喫煙所の場所も把握しておきましょう。

受付   参加者リスト、名刺入れ、貸出用の筆記用具など、有料の際はおつりや手持ち金庫など、
      必要なものを準備しておきます。

セミナーは開催後のフォローが大切

あらためて確認しておきたいのは、目的は「セミナー開催」ではなく「商談をつくること」です。当然ですが重要なのは、セミナーで獲得したリード顧客をいち早くリスト化し、適切にフォローすること。それが目的への一番の早道です。

参加者アンケートの内容にとらわれることなく、以降のリレーション形成を含めたアポイント取得を実践しましょう。参加に対するフォローはメールが一般的ですが、他社と一線を画す意味で、電話フォローも効果的です。もちろん、集客だけでなくフォローも代行会社に依頼することができます。参加者の感想や質問・課題に応じて、対面説明のためのアポイントを取り、関係構築につなげましょう。

以前、セミナー後のフォロー代行業務をご依頼いただいたお客様のインタビューを掲載しております。
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社様の場合

本当に有効な「自社開催セミナー」を実現するために、メンバー間はもちろん、営業部門や他の社内部署、また電話代行会社など社外パートナーと協力しながら、万全の準備で最大の効果を創出して下さい。