営業を成功に導くコツとは?段階別、リモート営業の場合を解説

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商談の数は多いが成約数が伸びない・営業担当のスキルに業績が左右されているなど、営業体制に課題を抱える企業も多いでしょう。営業チームのレベルを底上げして成功に導くポイントとともに、近年注目されているリモート営業のコツも解説します。

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商談で欠けてはならない基本

近年、企業間の競争はますます激しくなっており、ほとんどの市場において顧客の取り合いになっている状況です。

厳しい競争の中で安定した売上を維持するには、一つひとつの商談の成約率を上げる施策が求められます。商談の成約率を向上させるためにも、まずは基本を押さえておきましょう。

相手企業の情報を集めて熟知する

限られた商談機会から相手の信頼を勝ち取り、成約につなげるには、前提として相手の状況をよく理解しておく必要があります。

独占市場や寡占市場のように、一部の企業のみが圧倒的なシェアを誇っている市場は別としても、ほとんどの市場では競合他社と同じような商品・サービスを提供することになるでしょう。

競合他社に先んじて成約に結び付けるには、営業相手の抱えている問題・課題を正確に把握し、提供する商品が解決に役立つとアピールする必要があります。

しかし、顧客の状況についての理解が浅ければ、そもそも適切なヒアリングや情報提供ができません。自社の商品・サービスがソリューションとなり得ることを効果的に伝えるには、入念な情報収集・相手企業への理解が不可欠です。

相手の理解度に合った伝え方を考える

適切な解説策を提案するには、企業が抱える問題・課題を正確に把握した上で、相手の理解度に合わせて伝え方を工夫する必要があります。

顧客は営業担当者が提案する商品やサービスについてはもちろん、関連する知識が全くないケースも多いはずです。たとえ有益な提案をしたつもりでも、有益性を理解するに足る知識が相手にない場合、提案に理解も興味も示してはくれないでしょう。

相手に前提となる知識が不足していることに気付かず、さまざまな情報を一方的に提供してしまう営業担当者は少なくありません。しかし、相手の納得を得られていなければ、提案のほとんどは無駄になってしまいます。

成約に結び付く提案をするには、顧客の課題だけでなく、提案する内容に関して相手がどの程度の知識を持っているかも確認しましょう。その上で、相手の知識レベルに沿った内容の話をすることが重要です。

信頼を勝ち取るためのコツ

顧客となる企業の課題や相手の理解度に合わせた提案をしても、営業担当者が信用されなかったり頼りなかったりすれば、成約につながらないでしょう。営業活動で相手の信頼を得るために、何をすべきなのでしょうか?

自己開示を行う

初対面の相手の場合、こちらが相手のことを知らないのと同様に、相手もこちらの人となりが分かりません。当然、目の前の営業担当者が、信頼のおける人物かどうか見極めようとするでしょう。

初めの数分間で相手に信頼できると感じてもらえれば、最終的な成約の可能性も高まります。 まずは営業側から積極的に自己開示をして、緊張を解くようにしましょう。

自己開示には大きく分けて『情報の自己開示』と『感情の自己開示』があり、両方をうまく活用することが大事です。

前者の『情報』に当たるのは、自分の出身地や大学・趣味などのパーソナルな内容です。後者は自分の業界の問題や商品にかける想い・営業活動への心構えなどです。

個人情報は興味関心を与えるきっかけを作り、話を広げるのに有効です。相手の課題解決に向けた熱意も伝わる感情の自己開示は、成約率の向上につながります。

Web上にもない新鮮な情報を提供する

顧客の信頼を得るためには、他では得られない情報を提示するのも効果的です。情報を集める際、近年は多くの人がまずインターネットを利用します。Web上でたいていの情報は得られるため、営業担当者が同じような情報を提供するだけでは信頼につながりません。

専門性を感じてもらえるように、Web上にはない新たな情報を提供するように心がけましょう。その業界にいなければ決して得られないような情報を持っている営業担当者は、相手にとって貴重です。

場合によっては、ある程度の費用をかけてでも有益な情報を入手する必要が出てくるでしょう。コストはかかっても結果的に顧客の信頼を得られ、成約に結び付く可能性があります。

顧客がどのような情報を必要としているのか分からない場合は、事前に電話・メールなどでヒアリングをしておくのも有効です。商談の際に有益な情報を提供すれば、競合に先んじて信頼を得られるでしょう。

ニーズを引き出すコツ

商談をスムーズに進めるには、相手のニーズを的確に捉えることが重要です。初めて顧客を訪問する際には、ニーズをうまく引き出せるように工夫しましょう。

仮説を立てる

企業の抱える問題や課題は、どの業界でもパターンが決まっているものです。例えば、集客がうまくいかない・コストを削減したい・社員の生産性を向上させたいなど、売上・顧客・従業員に関するものがほとんどでしょう。

商談に臨む前に具体的なニーズの仮説を立て、何パターンかの解決策を用意しておくことが重要です。可能ならば、事前に電話やメールなどで確認しておくと予想の精度が高まります。

ある程度の仮説を立てた上で、商談の際に「○○にお困りなのでは?」と聞いてみることで、相手の話を引き出しやすくなります。的を射ていれば、そこから詳しいニーズを引き出していけるでしょう。

深掘りして引き出す

訪問時には顧客の話に耳を傾けるだけでなく、適宜質問をして相手のニーズを深堀りしましょう。営業側が一方的に話すのはNGですが、逆に相手の話を黙って聞き続けるだけでは、表面的なニーズは分かっても本質的な問題や課題を引き出すのは困難です。 

話の中で顧客が本音を言っていると感じられる部分があれば、積極的に掘り下げる質問をしてみましょう。粘り強く質問することで、より本質的なニーズを把握できるようになります。

ただ、互いの認識が食い違ってしまうと、顧客に余計なストレスを与えてしまう可能性があります。質問をするときは専門用語や抽象的な表現を避け、誰にでも分かりやすく、可能な限り答えやすい質問を投げかけましょう。

ヒアリングシートの活用も

顧客に聞きたい内容をうまく聞き出せない、聞きたい事柄に抜けや漏れが生じる恐れがあるという場合には、ヒアリングシートの活用がおすすめです。

例えば、顧客の現状や認識している課題・目下考えている解決策やそのための予算・ツールやシステムの導入時期など、聞くべき内容を一覧シートにまとめます。

提案しようとしている商品やサービスに関して、これまで類似のサービスを導入した経験があるかも、ヒアリングの項目に盛り込むとよいでしょう。

具体的な質問項目は当然、売りたい商品やサービス・相手企業によって変わってきます。顧客のニーズを深堀りできる質問にして、スムーズに商品やサービスの提案に移行できる内容にするのがポイントです。

商品説明のコツ

自社の商品を顧客に提案するとき、機能や特徴を説明するだけでは不十分です。顧客は提案された商品・サービスから具体的に何を得られるのか、どのような問題・課題を解決できるのかを知りたがっています。商品説明のコツを見ていきましょう。

事例の紹介は必須

商品の導入によって得られる効果を説明する場合は、事例を紹介しましょう。特にお試しが難しいBtoB商材の営業では、事例紹介が欠かせません。できるだけ多くの事例を紹介することで、顧客は自社で導入したときの効果を具体的にイメージできるようになります。

事例の提示は、顧客側の決裁者を説得するためだけでなく、稟議を通してもらうためにも重要です。誰もが分かりやすく効果の裏付けが取れる事例を提示すれば、相手方の信頼度を高められ、最終的な成約に結び付きやすくなります。

価格や性能に関する不安を解消する

顧客は複数の業者の商品を比較検討したいと考えているものです。営業担当者は自社商品の知識を豊富に持っておくのはもちろん、ライバル企業の商品に関する質問に関しても、できるだけスムーズに答えられるようにしておきましょう。

特に価格や性能面は顧客が知りたい情報であり、比較検討の主な要素となります。詳しく説明するとともに、自社の商品やサービスがどの面で優れているのか、説得力を持って説明できるように準備しておきましょう。

顧客の「もっと安く性能がいい商品があるかも」という不安を、先回りして解消しておくのがポイントです。

ベネフィットまで伝える

商品について説明する際には、メリットだけではなくベネフィットもしっかりと伝えましょう。メリットは単に商品の特徴や長所を表す言葉ですが、ベネフィットは『顧客が商品を使うことでもたらされる好ましい変化』を指します。

顧客は商品やサービスの特徴や表面的な魅力だけでなく、どのようなベネフィットを得られるかで購入を決めるものです。しかし、ベネフィットを説明しているつもりが、単に機能の説明に終始してしまう営業担当者は少なくありません。

導入後にどのような変化があるのか、得られる結果は何かを意識的に詳しく説明しましょう。顧客が情景をイメージしやすい言葉で表現するのが、ベネフィットを伝えるコツです。

クロージングのコツ

商談の中で徐々に顧客の購買意欲を高めていき、最終的にクロージングに成功すれば、晴れて成約に至ります。しかし肝心のクロージングに失敗してしまうと、それまでの商談が無駄になりかねません。

クロージングの成功率を高める工夫を押さえておきましょう。

段階的にテストクロージングをしていく

商談の要所要所で段階的にテストクロージングをしておけば、最終的なクロージングの成功率を高められます。突然ダイレクトに「購入する気があるか?」と聞くのではなく、商談を先に進めてよいか聞いてみるのが基本です。

例えば、商品の説明前に、相手にとってメリットが感じられれば具体的な商品説明に入っても構わないか確認するのは効果的なテストクロージングといえるでしょう。

金額を提示する前に、その時点で不明点や質問がないか聞くのも、最終的なクロージングの成功率を高めるテストクロージングです。

商談の各段階で顧客から『YES』を引き出せれば、スムーズに成約に至れるケースは少なくありません。

一方、途中で顧客が難色を示した場合は、どの部分が引っかかっているのか確認しましょう。不安点や疑問点を丁寧に解消することで、最終的なクロージングの成功につなげられます。

タイミングを見極めてクロージングをする

クロージングにはタイミングを見極めることも重要です。一般的には商品の概要を説明し、メリットやベネフィットを伝えて疑問点を解消した上で、価格を伝えてクロージングする流れになります。

しかし、顧客によっては商談の途中で購入を決めている場合もあるでしょう。早々にクロージングした方がよい結果になることもあります。商談の手順に固執するのではなく、相手の反応を確認しながら話の組み立てやクロージングまでの流れを考えるのがポイントです。

クロージングの最適なタイミングはなかなかセオリー化しづらく、営業担当者の長年の経験や勘によるところも多分にあります。とはいえ、相手の反応を見て臨機応変に対応する姿勢は常に重要です。

リモート営業のコツ

近年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、直接顧客と対面しての営業に代わってリモート営業(オンライン営業)に注力する企業が増えてきました。リモート営業では、どのような行動が成約率の向上につながるのでしょうか?

伝えたいことを絞る

オフラインでの営業では直接相手と顔を合わせるため、初めは互いに緊張感を持って接することになるでしょう。そのため、ある程度はアイスブレイクの雑談も必要です。

しかし、オンラインの場合は画面越しで相手と話をすることになります。対面に比べて相手の集中力が続きにくいため、できるだけ1回の商談をコンパクトにしましょう。伝えたいことを絞り込み、それを軸に話を進めた方が相手の負担が減ります。

そのためには、限られた時間で商品・サービスの魅力を伝える工夫が必要です。商品の特徴やメリットやベネフィットから特にアピールしたいポイントを選び、分かりやすく伝えられるトークを心がけましょう。

また、プレゼンの質は維持しつつも一つひとつの商談の時間を短縮できれば、それだけ多くの顧客にアプローチできるというメリットもあります。

メールや電話でフォローする

リモート営業では、対面での営業以上に丁寧なアフターフォローが求められます。商談が終わったらすぐに、お礼のメールを送りましょう。商談中に不明点や疑問点を投げかけられた場合は、解消するための資料を添付して送付すると効果的です。

さらに相手方が複数名だった場合は、後から電話でフォローすることで担当者の本音を聞き出せる可能性があるでしょう。同席した他の人に気を遣って言わなかったことでも、個別に確認することで隠れたニーズを引き出せるかもしれません。

また、その時点で成約に至らなかったとしても、継続して有益な情報を提供し続ければ最終的に成約につながる場合もあります。諦めずに継続してコンタクトを取り続けることが肝要です。

営業スキルを磨いて商談に集中

商談を成功させるには、まず相手の情報を収集して、事前にある程度はニーズを予測しておく必要があります。訪問時には積極的に自己開示をしたり独自の情報を提供したりして、信頼を勝ち取れるように工夫しましょう。

一方的に話をするのではなく、相手の話をよく聞いてニーズを深堀りする姿勢も必要です。必要に応じてヒアリングシートを活用しながら、本質的なニーズを把握できるように努めましょう。

相手の信頼を得た上でニーズを満たす商品やサービスを提供できれば、おのずと成約率は上がるはずです。一朝一夕で成果を上げるのは難しいかもしれませんが、試行錯誤を繰り返しながら自社にとって最適な営業スタイルを確立しましょう。

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